活気あふれる国際金融センター

マレーシア連邦直轄領であるラブアンはアジア太平洋地域の戦略的な要地にあり、マレーシアのサバ州とブルネイ湾の北端部に近接し、四方を南シナ海に囲まれています。本島と 6 つの小島から成るラブアン連邦直轄領は、マレーシア連邦政府の直接管理下に置かれています。

ラブアンは壮大な歴史に彩られています。 1846 年にブルネイ国王によって英国に割譲されたラブアンは、1849 年に正式に大英帝国の植民地となり、名称も「ビクトリア」に改められました。その後は長らく英国の支配下にありましたが、1942 年に日本の正式な占領下に入り、名称も「前田島」に改められました。日本による支配は短期間で終わり、1945 年6 月10 日、「前田島」は英国軍政下に入りました。そして1963 年にはマレーシア連邦に加わり、マレーシア連邦直轄領に指定されました。

ラブアンによってオンショア金融の活動舞台を完成させるという構想を掲げて、マレーシア政府がラブアンの可能性を最大限にまで引き出すことに尽力する中、ラブアンは 1990 年には国際オフショア金融センター(IOFC )に指定されました。ラブアンは、国際ビジネス金融センター(IBFC)としての発展が急速に進んでいます。IBFC 発足以来、ラブアンは著しい成長を遂げ、国際的にも認められるようになりました。1996 年には、一元的な規制機関としてラブアン金融サービス機構(Labuan FSA)「旧ラブアン・オフショア金融サービス庁(LOFSA)」が設置され、政府との業務取引が簡略化されて利便性が高まりました。

2014年の間に、までにラブアンに登記されたオフショア企業は11,630 社にのぼり、世界のトップ30 行をはじめとする57 のオフショア銀行が事務所を構えています。ラブアンの金融機関は、安定した政治的環境の下で安全投資はもちろんのこと、確実な秘密保持も提供しています。Labuan FSA が陣頭指揮を取り、ラブアンに競争力のある魅力的な事業環境を作り上げることに尽力しており、この取り組みをさらに強化しているのが、事業を優遇するばかりでなく、産業保護に慎重である法的枠組みのため、ラブアンのクリーンで信頼できるオフショア金融センターとしての評判を高めています。 保険、船舶、法律、会計といった業種の企業がラブアンに事務所を設立しており、国別では英国、中国、フランス、スイス、米国、カナダ、台湾、香港、オーストラリアが進出しています。

ラブアンは自由貿易港で、税金、付加税、消費税、輸入・輸出税はいっさい徴収されません。非居住者との取引では為替管理規制は適用されず、 60 を超える国々との間で二重課税協定が結ばれています。ラブアンはクアラルンプール、コタ・キナバル、ブルネイからの航空便によって世界各地に容易にアクセスすることができ、観光地としても人々を惹きつけています。

ラブアンの提供する主な税制上の優遇措置

    ラブアンの提供する主な税制上の優遇措置
  • 印紙税がありません
  • 源泉徴収税がありません
  • 相続税がありません
  • 投資家は、マレーシアと優に 60 を超える国々との間に締結された二重課税協定(DTA )の恩恵を享受できます
  • マレーシアが 60 を越える国々との間に締結した投資保証協定(IGA )は、ラブアンで行われる投資の国有化を防ぐ、さらなる手段となっています
  • ラブアンはタックス・ヘブンです